特養とデイサービスの介護職員の一日の流れ

仕事のリアル

介護の仕事って、1日で実際なにやってるの? 私がいた特養とデイの流れ、そのまま公開します

介護の仕事に興味はあるけど、「実際、朝から晩まで何をやってるの?」って、正直わからないですよね。求人票には「身体介助・生活援助」なんてざっくり書いてあるだけで、1日の中身までは見えてこない。

なので今回は、私が実際に働いていた特養(特別養護老人ホーム)とデイサービスの1日の流れを、そのまま公開してみます。「こういう感じなんだ」ってイメージを持ってもらえたら十分です。あくまで私がいた施設の話なので、同じ特養でも施設によって違いがあると思います。そこは頭の片隅に置いて読んでください。

特養の様々な勤務帯について(私が勤めていたところ)

特養は24時間動いているので、シフトが何種類もあります。私がいたところはこんな感じでした。

  • 早番:7時〜16時
  • 遅番:10時30分〜19時30分
  • 日勤1:8時〜17時
  • 日勤2:9時〜18時
  • 夜勤:16時30分〜翌10時30分

このうち、朝と夕方に働く早番・遅番、そして一番過酷な夜勤を、時間を追って見ていきます。日勤の2種類は、少し特殊な役割なので後でまとめて触れますね。

早番の1日(7時〜16時)

早番は朝が主戦場です。出勤したらまず朝食の配膳と食事介助。食べ終わったら口腔ケア(歯磨き)、トイレ誘導、そしてベッドに戻る人の移乗介助。

そこから入浴介助に入ります。お風呂がない日はリネン交換(シーツや枕カバーの交換)などを行い、休憩をはさんで、オムツ交換、寝ている人を起こす移乗介助、またトイレ誘導、水分補給と見守り。午後はレクリエーション。最後にカーテンを閉めたりゴミを片付けたりして終わり。

文字にすると淡々としていますが、「食事・口腔ケア・トイレ・移乗」がずっとセットで回っている感じです。この4つは、一日中どの時間帯でもついて回ります。

遅番の1日(10時30分〜19時30分)

遅番は昼から夕方担当。出勤して水分補給やオムツ交換をしたら、昼食の配膳・介助。口腔ケア、トイレ誘導、お昼寝に入る人の移乗介助。

休憩をはさんで入浴介助(入浴日以外はリネン交換など)。早く終わればレクや水分補給。そして夕食の介助、口腔ケア、トイレ誘導、移乗介助。最後に洗濯やオムツ交換などの残った業務をやって終わり。

早番と構造は似ていて、「食事・口腔ケア・トイレ・移乗」が一日の背骨になっているのがわかると思います。

そして夜勤(16時30分〜翌10時30分)

ここが一番濃いので、しっかり書きます。私がいた施設は2名体制で、基本的に男性が日直(記録係)、女性が洗濯当番という分担でした。18時間勤務です。

16時30分〜 引き継ぎからスタート。その日あったこと、連絡ノートを確認。洗濯当番は居室のパットやオムツの備品が足りているかチェック。

17時頃 夕食の介助、口腔ケア、トイレ誘導、ベッドへの移乗。

19時頃 遅番が帰る前に、夕食休憩をとります。

20時前〜 オムツ交換と体位交換。寝たきりの人は、床ずれ防止のために体の向きを定期的に変える必要があるんです。

21時頃 だいたい落ち着いてくる時間。日直はケース記録(その日の様子や排泄・処置の記録)を入力。寝ない利用者さんや、看取りの段階にある方がいれば、こまめに様子を見に行く。センサーが鳴ったりナースコールが鳴ったりするたびに対応。夏場は氷枕や水分補給、冬場は暖房の見回りや布団をかけ直したり。

22時頃 またパット交換と体位交換。

23時頃 洗濯物をたたんだり、記録を入力したり、委員会の仕事をしたり。

0時頃〜 交代で1時間ずつ休憩。だいたい先に休憩に入って、パンやお菓子で間食して、残り30分くらい仮眠。正直に言うと、慣れないうちは寝過ごすのが怖くて全然眠れなかったです。

休憩明け 1人でフロアを見る時間。コール対応、居室の見守り、体位交換、残っている記録の入力。

2時〜 またオムツ交換と体位交換。だいたい3時頃に終わる。パットやオムツを補充して、ここから少しずつ「朝に向けた仕事」に切り替わっていきます。前倒しでできる準備は先にやっておく。

4時頃 カーテンを開け始めます(早すぎるだろって自分でも思いますけど・笑)。濡らしたタオルで目やにを取ったり。早い人はもう起きてくるので、水分補給やトイレ誘導、オムツ交換、髪や顔を整える整容。

6時前 居室で対応が必要な人以外は、だいたいもう起きています。トイレ誘導、水分補給、バイタル測定。

7時前 早番が出勤してきて朝食が始まる。配膳をしたら、ホールは早番に任せて、夜勤者もようやく朝ごはん。といってもゆっくりはできません。その後も口腔ケア、トイレ誘導、お風呂の人の準備。

8時30分〜 9時に日勤の日直が来るので、申し送りをまとめる。退所の人がいれば荷物をまとめて確認、入所の人が早ければ夜勤の日直が対応。何もなければ見守りや水分補給をしつつ、残った業務を片付けて、10時30分で終了。

……これで1晩です。読むだけでも長いですよね。実際、夜勤明けの体はなかなかのものです。

日勤の2種類は、ちょっと特殊な役割

さっき後回しにした日勤について。私がいた施設では、2つの日勤枠にそれぞれ役割がありました。

8時〜17時の日勤は、主に妊婦さんや産休明けの女性が入る枠でした。洗濯当番がメインで、あとは食事介助やトイレ誘導、口腔ケア、居室の掃除、コップをハイター(漂白剤)につけて消毒したり、パットを補充したり。体への負担が比較的軽い業務を中心に組まれていた感じです。

9時〜18時の日勤は「日直」。これは記録の司令塔みたいな役割で、利用者さん一人ひとりのその日の記録(水分の摂取量、排泄、処置、入浴など)をまとめたり、入退所の対応をしたりします。入所なら荷物チェックや家族さんからの聞き取り、バイタルチェック。退所なら時間までに荷物を確認してまとめ、お見送りして家族さんに説明。夜勤帯への引き継ぎも日直の仕事でした。

デイサービスは、まったく別のリズム

特養が「暮らしの場」だとすると、デイサービスは「日帰り」。流れがぜんぜん違います。私がいたデイはこんな感じでした。

送迎でお迎えに行って、施設に到着したら手洗い・うがい・トイレ。お茶を出して、荷物を確認して、バイタルチェック。そこから入浴介助(お風呂に入らない人もいます)。お昼はほとんど介助なしの見守り。食後はお昼寝。起きたらトイレ誘導などをして、午後はレクリエーション活動。そして帰りの送迎。

送迎に出る組と、施設に残る組に分かれます。残った組は、翌日の机の配置や布団・ベッドの準備、リネン交換、フロア掃除。送迎組が戻ってきたらミーティングや申し送り、レクの準備や考案。

特養の夜勤の重さを知ったあとだと、デイの日勤のみのリズムはずいぶん健康的に見えるかもしれません。実際、生活リズムは狂いにくいです。

一番バタバタするのは、どこも「お風呂の時間」

特養でもデイでも、1日で一番慌ただしいのは入浴介助の時間帯でした。

とにかく次々と回さないといけない。入浴に誘導して、脱衣を介助して、浴室に案内して、髪や体を洗って、湯船に入ってもらう。リフト浴や機械浴の人もいる。上がったら着替えを手伝って、居室に戻して、水分補給をしてもらって、髪を乾かして……で、やっと次の人。人数が多い日は、当然のように終わりません。体重測定もこのタイミングでやったりするので、なおさらバタバタします。

お風呂がない時間帯でも、食事介助が多いと終わらなかったり、行事がある日は時間を確保するために前倒しで動かないといけなかったり。行事が終わったあとも、みんな一斉にトイレに行きたがるので、そこもなかなか大変でした。

意外と多い、「地味だけど必要な仕事」

未経験だと想像しにくいと思うんですが、介護は身体介助だけの仕事じゃないんです。利用者さんの生活まるごとのお世話なので、地味な業務がとにかく多い。

掃除、洗濯、ケース記録の入力はもちろん、特養時代は担当の利用者さんがいて、その人が使う物品を家族さんが持って来られない時は職員が買いに行ったり。委員会の仕事、会議、事故があれば事故報告書。日直なら、利用者さん一人ひとりのその日の様子を一言ずつ記録する(「居室で穏やかに過ごされていました」「塗り絵をされていました」みたいに)。担当の人がいれば、ケアプランに対して何をしたかも記録します。

事故・転倒防止の委員会なら車椅子の空気圧を点検したり、感染症が流行っていればテーブルや椅子をアルコールで拭いたり。ゴミ捨て、コップの漂白消毒、歯ブラシの交換、入れ歯の洗浄、排水口の掃除、洗面台の掃除、リネン交換、モップがけ。夕方ならカーテンを閉めて、花があれば水やり、花瓶の水を替えて、水分補給用のコップを洗って準備、冷蔵庫の中を片付けて賞味期限を確認して……。

挙げ始めると本当にキリがないです。でも、この一つひとつが利用者さんの生活を支えているんですよね。

結局、どの施設でも変わらないこと

長期入所の特養、日帰りのデイ、自宅に伺う訪問介護。それぞれ流れは違うし、同じ特養でも施設ごとに細かい違いはあります。でも、どこにいても共通しているサイクルが一つだけあって——

食べる → 歯磨き → トイレに行く → 寝る。

結局、これの繰り返しなんです。朝起きて、髪をとかして顔を拭いて、目やにを取って、軽く身支度。水分をとってご飯を食べて、歯を磨いてトイレに行く。お昼を食べて、また歯磨きとトイレ。寝る人は寝て、起きたらトイレと水分補給、午後はレク。夕食を食べて、歯磨きして、トイレに行って、寝る。

介護の1日は、突き詰めるとこの生活の基本サイクルを、利用者さん一人ひとりに合わせて支えていくことなんだと思います。ここに、その人の状態に応じた仕事(軟膏の塗布とか、看護師さんのお手伝いとか、入退所の段取りとか)が乗っかってくる。だから同じ「1日の流れ」でも、その日その日で忙しさはぜんぜん違う。ショートステイで1日に3人入所してくる日なんかは、荷物チェックも聞き取りも一気に増えて、正直かなり大変でした。

最後に

1日の流れを知っておくと、働き始めたときのイメージはだいぶ湧きやすくなると思います。ただ、あくまでこれは私がいた施設の話です。同じ特養でも、老健でも、細かいところは変わってきます。

「へえ、こういう感じなんだな」——そのくらいの温度で受け取ってもらえたら、それで十分です。少しでもイメージの助けになれば嬉しいです。

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